修文錬武

解説 九期 柳本 昭人 先輩

現在、国の青少年に対する主たる、教育目標は「生きる力」を育むこととなっています。そのためには
言語能力を高めたり、理数の知識を習得するなど、これからの社会に役立つ能力を身に付けさせることが
重要であり、これが修文の役割であろうと思われる。しかし、それらの知育のみでは、現代の社会で問題と
なっている人間関係によって生じる、ストレスに負けない、たくましい精神力を、養うことは不可能です。
その点で武道の目標である、克己心を養うということが青少年の精神育成に大きな力を与えて呉れています。
剣道で言えば、繰り返して行われる、かかり稽古、相手の、激しく突いてくる、剣先の脅威などに負けずに、
立ち向かっていく、精神力と強い体力が、養われるのです。これが、錬武の重要な意義なのだと思います。
母校の教師も勤められた、佐藤清英範士の、高校生に対する期待がこめられている言葉だと思います。